輸入住宅には、さまざまなスタイルがあります。ここでは、人気の高い北欧、南欧、北米、英国の輸入住宅について、それぞれのデザインや機能面の特徴についてまとめ、施工事例を紹介しています。
スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、アイスランドなど、冬はマイナス30度にもなる、寒さの厳しいエリアです。そのため、北欧の住宅には、高い断熱性や気密性が備わっています。内断熱と外断熱を組み合わせたり、三層の窓ガラスが使われていたり、断熱性能に優れている建材でもある木材がふんだんに使用されています。
自然豊かな地域でもあるので、白やベージュなど、周囲の自然に溶け込むカラーが主流ですが、本場では、赤やブルーなどビビッドな色を使った住宅もよく見られます。
積雪量が多いため、勾配のある三角屋根を取り入れたり、少ない日照量をカバーするために窓を大きくしたり数を増やすなどの工夫がされています。
輸入住宅の中でも人気が高いのが南欧風住宅。南欧とは、イタリア、フランス南部、ギリシャ、スペイン、モナコ、ポルトガルなどのエリアを指します。南欧風の住宅というと、オレンジや赤、茶色など暖色系の屋根瓦に、白やオフホワイトの外壁という組み合わせが代表的。テラコッタのタイルやレンガ、アイアンのエクステリアなども、南欧風住宅に欠かせないアイテムです。
南欧風住宅では、床や内装材に無垢材をふんだんに使用し、壁には漆喰を多用。漆喰には湿度を調整する作用や、空気中の有機化学物質を吸着・分解する作用があります。また漆喰は、カビなどの微生物の繁殖を抑え、防水性が高いことから、家の中だけでなく、外壁にも用いられることもあるのです。
19世紀にヨーロッパからアメリカに渡ってきた移民たちの住まいが基本になっている北米住宅。そのため、ヨーロッパの影響を受けているものもあります。
北米の住宅で代表的なデザインが「アーリー・アメリカン」。細長い板を横に重ねて作る「ラップサイディング」の外壁と、屋根から突き出した小さな三角屋根に小窓がついた「ドーマー」が特徴です。
玄関を中心に、左右対称に窓を配置したレンガ造りの「ジョージアン」も、北米住宅の代表的なスタイルといえます。
日本の台風よりも強力なハリケーンが上陸することがしばしばあるため、北米の住宅は、高い耐風性をもち、地震や台風に強い構造です。
また、カナダの住宅は、さまざまな土地に対応できる高性能・高品質住宅として、世界でも認められています。
日本の住宅の平均寿命が約26年であるのに対し、約75年と、日本の3倍近くの寿命をもつ英国の住宅。英国では、家は何世代にもわたって住み継がれていくものであり、古い家ほど価値があると考えられています。
住む人が、住宅の資産価値を維持しようとメンテナンスを熱心に行うため、家が長持ちするといわれているほど。
イギリスは地震が少ない地域ということもあり、レンガ造りや石造りの家が多く見られます。
英国風住宅の代表的なデザインには、レンガと漆喰を組み合わせ、梁や柱が外から見えるように仕上げた「チューダー様式」や、急勾配の屋根に「ハニーストーン」という石を使った「コッツウォルズスタイル」など代表的です。
こだわりの詰まった自分のイメージ通りの輸入住宅を建てるためには、自分好みの家づくりをしている住宅メーカー選びが大切。施工事例を見て入念にチェックしてください。